OなしSVO文の訳し方 ~ 核文変形の基本
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OなしSVO文は、SVO文の中で一番シンプルな文章だ。
なのでこれを使ってここで英文和訳や和文英訳の基本を確認しておこう。
はかせ塾英語では、「核文変形生成文法」で英文和訳をする。
核文(かくぶん)変形生成文法というのは、世界中の言語にはそれぞれ『核文(かくぶん)』と呼ばれる、基本文を5~12文程度持っていて、それを様々なルールで変形することによって、成り立っているという考えの文法だ。
核文というのは文章の基本となる単語だけでできた文章で、『英文翻訳術』(安西徹雄・著)という本によると、英語には7種類の核文があるそうだ。
つまり英語は枝葉を払うと基本文は7つしかないと言うことだな。
それを前置詞とか接続詞とか、その他の様々なルールによって拡張して、200種類くらいのカタチの文章になっているわけだ。
この考えを英文和訳に応用すると手順は、
2.各文節を日本語に訳す。
3.訳した日本語の核文をまず並べる。
4.残りの文節を自然な日本語になるように付け加える。
ためしに、ちょっとやってみる。
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核文変形文法での訳しかた
それではまず例文を、部品に分解する。
ここではスラッシュ(/)を入れる方法でやる。
スラッシュの入れ方は、of以外の前置詞の前だ。
ofの前にスラッシュを入れると、意味のまとまりが壊れることが多いので入れない。
A of B のカタチを「名詞構文」などと呼んだりするが、ここにSV構造が潜んでいる場合が多いのだ。
それから動詞を修飾する副詞は( )で囲む。
関係詞節なども全体を( )で囲んでおく。
関係詞を四角で囲んでもいいでしょう。
で、こんな感じになる。
- He (usually) goes / to school / at eight.
核文はHe goes.だな。
「彼は行く」がこの文の骨格だ。
次に各部品を日本語に訳していく。
前から順に「彼は」「たいてい」「行く」「学校へ」「8時に」だ。
ここは特に問題はないと思う。
最後に訳した部品を自然な日本語になるように、日本語のルールに従って並べていく。
まず核文を並べて、その間に他の部品をくっつけていくわけだ。
「彼は、行く。
」日本語の場合、修飾語は修飾される言葉の前に並べるのが基本ルールだ。
「8時に行く」「学校へいく」だな。
スラッシュで分けた部品は全部述語動詞を修飾しているから、「行く」の前に並べる。
この文の場合、次の2通りが考えられると思う。
- 「彼は/たいてい/学校へ/8時に/行く。
」
- 「彼は/たいてい/8時に/学校へ/行く。
」
ただ普通は「いつ」「どこで」と言う語順になるので、後の方の文章のほうがいい。
一方、和文英訳の場合も、逆向きだが同じ手順を取ることになる。