主語は人物にして訳せ~無生物主語
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英語と日本語は、全く別系統の言葉だ。
だから英文を読むときに主語を変えないとすんなりと腑に落ちないと言うこともよく起こる。
名詞構文・所有格構文以外にも、動詞や形容詞が名詞化したものが主語になっている文は、核文に変形して訳した方がすっきりした訳文になりやすい。
特に主語が無生物主語(人間でない主語)の場合には、主語を人物に変更して訳したほうがいい場合がある。
→ この道を行けば、(あなたは)その病院に行くことができるでしょう。
主語の変更 「この道」(無生物) → 「あなた」(人物) ※因みにyouやweは和訳するときは省略した方が自然な日本語になる事が多い。
→ この絵を見ると、いつも私は母のことを思い出す。
主語の変更 「この絵」→ 「私」※ 現在形なので、いつ見ても思い出すというところをしっかり訳す。
→ 大雪のおかげで、私たちは出かけることができなかった。
主語の変更 「大雪」→「私たち」※ この場合は主語が原因になっているので、「~のせいで」という訳になる。
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(5)Itは、とりあえず「それ」と訳して読んでいく
主語の訳し方としては、天気や時刻や仮主語のItがたまに面倒になることがある。
Itが主語になっている英文というと、たとえばこう言うものだ。
- It will be rainy tomorrow.
- It takes two hours to get to the station.
- It costs you three thousands yen to get a driver's license.
- It is difficult for me to speak English well.
- It is kind of him to help old people.
しかし英語を母国語として使っている人たちが、そう言う区別をしているとは到底思えない。
なので我々もそう言う区別をせずに、これまで学んだ方法で、前からスラッシュで区切って感覚的に読んでいけばOKだ。
たとえばこんな感じ。
(あ、明日、雨ね。
) → 「明日は雨が降るだろう」
で何に?)/到着する/その駅に → 「駅に着くまで2時間かかる」
→ 「私には難しいな、英語を上手に話すのは」
→ 「彼は親切で、お年寄りを助ける」※名詞構文 A of B (SVC)でHe is kind.(彼は親切だ)と読みほどける。
※この例では結果の不定詞として読んでいるが文脈次第だ。
文法的には、It is difficult for me…と、It is kind of him…とがどう異なるかという説明は非常に難しいわけだが、意味を取るだけなら名詞構文の考え方でA of B の時はカタマリとしてみるクセがついていれば簡単だ。
この辺が「感覚的に読んでいく」という意味だ。