辞書を引くことほど無駄な時間はない

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長年の浪人生活の中で、ある日ふと手にした英熟語を覚えるためのテープ。

 

そのテープの例文を丸覚え学習する方法を始めてから英語学習の効果が少しずつ出始めた。

 

英熟語集の例文というのは、そんなに難しい単語ばかりが並ぶわけではないから、一語くらい難しい単語があったとしても、わりと楽に覚えられる。

 

たとえば合格英熟語300の73番には、He took great pains in the negotiation.という文章が載っているが、難しい単語というのはnegotiationという一語だけだから、この文章を覚えるのはさして難しくはないだろう。

 

それにたとえnegotiation(交渉)という単語が覚えられなかったとしても、覚えるメインはtake pains in ~だから、こちらさえ覚えれば何も損もないわけだ。

 

このことに気づいたおかげで私はもう、英単語集で単語が覚えられないと言って、悩む必要がなくなった

 

単語を覚えることはやめて、常に英文を丸ごと覚えるようになり、構文もhave+p.p.がどうたらで、cannothaveがどうたらで、と言った理解はしなくてすむようになった。

 

なぜならそういうことは例文を一個覚えれば、それで終わりだからだ。

 


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英語の勉強とは、英文を書くこと

熟語を英文丸ごと覚えるという作業をした結果、私はそれまでの自分の勉強法が、ただ辞書を引きまくっていただけだったことに気づいた

 

そしてまた英単語をたくさん覚え、そして英単語を日本語に直して、それを適当にツギハギするそういうやり方を、高校生以来、相変わらず続けていただけだったんだと気づいた。

 

つまり熟語を英文ごと丸覚えし、和文から英文を言えるようにトレーニングした結果、単語だけを日本語に訳し、それをツギハギして英文を読むという悪い癖が矯正されたのだ。

 

そして本正弘先生の『本英語長文読解の実況中継』という本が世に出て、その本を読んだおかげで、単語の意味をこねくり回すより、文脈から何を言いたい文なのかを想像するクセもつき出した。

 

まず文の全体構造をつかみ、それから各部分の意味を考えるという風に、英文の捉え方も変わっていったのだ。

 

そのころちょうど『合格英単語600』と『合格英熟語300』の本が出版されたので、合格英熟語300の方に乗り換えたが、ほとんどが知っている英熟語だった。

 

そして熟語を300以上覚えていたので、合格英単語600も200以上の単語が既知だった。

 

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