英語が苦手な人は、英語が好きな人の勉強法をまねてもムダ
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世の中には山ほど英語の本が出ている。
英語の参考書・問題集はもちろん、英会話、文法、リスニング、ライティング、あるいはカタコトで通じるトラベル英語の本等、本当に様々だ。
けれど英語が苦手な学生が、使ってよい本は滅多にない。
というのもそれらはほとんどが、「英語が好きな人が書いた本」だからだ。
言葉は悪いしかし、「英語マニアや英語オタクが書いた本」だからだ。
こういう人は英語が好きなので、どんどん英単語を覚え、英文や英語の本を読む。
英語のラジオや英語の歌詞の音楽、そして英語のドラマ等、原語でどんどん聴いたり見たりするはず。
活発な人はESSクラブに入ったり英語の弁論大会に出たり、あるいは高校生の頃でもイギリスやアメリカに留学したりするはず。
彼らは朝から晩まで英語に囲まれる生活を「好きだから」やり、その結果、英語がわかるようになるわけだ。
だから彼らの本の中身をみると、「朝から晩まで英語に接しよう」と書いてあるだけだ。
「英語漬けになれば英語がわかるようになるよ!」と言い、その具体的な方法を書いているだけだったりするはず。
前にも書いたが、人間の脳には言葉を理解する機能が備わっているので、とにかくたくさん英語に触れれば、自動的に英語が理解できるようになるのだ。
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理系受験生には、英語漬けになる時間なんて無い
けれど英語が苦手な人がこれらの本を読んで実行して、英語が得意になるなんて全く期待できない。
朝から晩まで英語漬けになっても、そう簡単には英語力はあがらない。
理由は簡単だ。
英語が苦手な人というのは、「彼らほど英語が好きではないのだ」。
英語が好きな人が英語漬けになって英語力を上げている一方で、理数系の人間は理科漬けになっていたり数学漬けになって、学力を上げているだけなのだ。
理数系の人は英語漬けになるより、理科や数学の問題を解いていた人が楽しいのだから、彼らの方法をまねてもできるようにはならない。
英語漬けになるのは、逆に苦痛だったりするはず。
それに気づかなかった私は長年彼らのまねをして、たくさん単語を覚え分厚い文法書を読み、そして英会話のテープを聞き込んだり、リスニング・マラソンをやったりという苦行をやり続けていた。
しかし入試に役立つ英語の学力はつかなかった。
英語が苦手な人間には、英語が好きな人間の勉強法は合わなかったのだ。